SAUNAのネオンの下に、腰にタオルを巻いた姿で談笑する男たち。
ここはヘルシンキの街路。真冬の外だ。
しかし不思議とその光景は違和感なく馴染んでいる。
それが昔から変わらないヘルシンキの日常だから。
実際に見た瞬間、鳥肌が立った。
本物だ!これが文化かって。
当たり前だけど、いくら映像やネットで見ていても本物の体験には敵わない。
コティハルユサウナは1928年開業のヘルシンキ最古の公衆サウナ。
大きなマンションの1階で店を構えていて、住宅街に位置しているというか、集合住宅の中のサウナ。
坂の中腹にある入口と石の壁に趣がある。
料金を支払い、ロッカーへ。
味のある木製のロッカーが並び、今の今まで多くの人が利用してきた、歴史の香りがぷんぷんするこの雰囲気。
木製のロッカーは温もりがあって、ロッカーの前に座れるようにベンチがついているのが更に嬉しい。
シャワーで体を洗い、サウナへ。
まず、目に飛び込んできたのは巨大なストーブ。
2メートル以上の高さがある薪ストーブ。かなり迫力がある。
出典:コティハルジュサウナ – Löylyjä since 1928 (kotiharjunsauna.fi)
それに、コンクリート打ちっぱなしの6段もある座面。
6段目にはすのこが敷いてある。それとは別に小さなすのこが一か所に立てかけてあって、それを持って足元に敷いたり、下段の座面に敷いて座ったるする。ほぼ全員6段目に座っていたけど。
出典:コティハルジュサウナ – Löylyjä since 1928 (kotiharjunsauna.fi)
ロウリュするか?と声掛けしてから出入りするのがお決まり。
連続で人が入ってきて、みんなロウリュするもんだから、
「ロウリュするか? ほな、するで!」(聞いているようで有無を言わせずロウリ)
「ロウリュするか? ほな、するで!」(これを短時間に何回も繰り返される)
「お前もか!熱いわ!」
って感じで、みんなで笑った
ロウリュされた時、6段目に座っていると、蒸気が「もわっもわっ」と向かってきて、壁にぶつかって降りてくる。高湿度だけど息苦しくない絶妙感が素晴らしい。
ヴィヒタが漬けてあった方のロウリュをされると、上品なシダレカンバの香りがサウナ室に満たされ、よりリラックスした。それはもう贅沢だ。
北海道にも白樺は自生していてヴィヒタは何回も使ったがこれほど香らない。
格が違う。
サウナの後は勿論外気浴。
夢にまで見たSAUNAのネオンの下での外気浴。
それはもう、感動。
こうしてフィンランドの日常に溶け込むことが嬉しい。
サウナ、脱衣所、外気浴スペース、至る所でお喋りしていて、みんなリラックスしてフレンドリー。
そんなヘルシンキの日常のひと時を共有させて頂いたことに感謝。
Kiitos.
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