フィンランド北東部クーサモは、ロシア国境に隣接しており、スキーリゾートとして知られている街。
ヘルシンキからクーサモへ約1時間半のフライト。
フィンランドは青く、凍っていた。

クーサモ空港に降り立つ。
思ったよりもかなり小規模な空港。

全身ピンク色でコーディネートされた、田舎に帰省したであろう少女とロビーで待っていた親御さんが再会した瞬間の笑顔と抱き合っている光景にでくわし、なんだかこちらまで幸せになっている、全く無関係な日出ずる国からサウナに入りにやってきた我。
そう、とっておきのサウナに入るためにこんな所までやってきた。
空港からは公共交通機関がないのでタクシーで向かう。
森の中を約1時間ひたすら進む。
1時間もタクシーに乗るなんてお初。

Metsä
迫りくる森。
森が盛り盛り。

森に飲み込まれそうな森森感だった。
そんなこんなではるばる来たぜ、イソケンさん。

イソケンカイステンクルビは北極圏の入口、ロシア国境からわずか2.5 kmの湖畔にある家族経営の宿。
イソケンカイステンとはフィンランド語で「大きな靴の人」という意味。フィンランドでは、権力や資金のある人たちを、「大きな靴の人」と呼び、開業当初はVIPの方々メインで受け入れてきたことからだとか。
部屋は別棟。

温かみのあるお部屋。

少し休憩、辺りを散策してサウナへ!
スモークサウナはアリヘイキン湖畔に堂々と佇む。

更衣室

暖炉とトントゥ。

イソケンカイステンクルビはフィンランドのサウナ振興協会 Sauna from Finlandお墨付きの7つ星のスモークサウナ。

木の7つ星が張られている。

ドアを開けると、大量に積まれた石と煤で黒く燻された壁。

石と石の間に、ゆっくりと水を落としとおす。
静寂の真っ暗な部屋にジュ、ジュ、ジュワ―という音が部屋に響き渡る。
繊細で芳香なLöylyに包み込まれる。
再び訪れる静寂。
心穏やかに、気持ちが落ち着いていくのを感じる。
サウナ室の前の休憩スペースからの眺めるアリヘイキン湖。

アヴァントは浅瀬にあって足が地面に着いた。
辺りを見渡すと静寂の世界が広がっていた。

因みにアヴァント用に靴下が用意されていて、靴下を履いてアヴァント。
湖から上がると、寒さですぐ凍って桟橋の床にくっついてしまい歩くのが大変だった(笑)
サウナ室にはヴィヒタも。
葉が柔らかく枝がしなやかで高貴な香り。
フィンランド南西部ではヴィヒタ、北部、東部ではヴァスタと呼ぶのは知っていたが、北東部であるここでは、やはりヴァスタと言っていて、ちょっと感動。

天然のピート(泥炭)でピートマスクも楽しめる。

サウナをはじめとする建物などはすべて亡くなったお父様の手作りなのだとか。

真心を感じた。
薄暗い部屋に響くロウリュの音、スモーキーな香りと共に降りてくる蒸気。
湖でのアヴァント。
外気浴の澄んで澄んで澄み切った清澄な空気。
今でも忘れられない。

Kiitos.
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