原点

晩秋の明け方、

マジックアワーのグラデーションに染まる空と湖にただ見惚れていた。

湖の中から。

サウナで体を十分に温め、湖に一直線。

湖は底がはっきり見えるほど透明に澄んでいる。

いくらサウナで体を温めても、もう冬が始まる湖はキーンと冷えていた。

足を入れた瞬間、「うっ」となったが、ゆっくり息を吸って、肩の力を抜きながら息を吐くと同時に、徐々に。

そうすると、気が付けば肩まで浸かっていた。

私はAaltoの中心。

湖面と目線の高さが揃う。

入水した瞬間できた波紋が徐々に治まって訪れる静寂。

キーンと冷えている水温なのに、不感温度のように肌に馴染む心地良さ。

静寂の神秘。

森と湖と空。そこにぽつんと自分。

一瞬一瞬、表情を変える湖に見惚れる。

湖から上がって暫くすると体がぽかぽかしてくる。

爽籟吹き抜け、心洗われる。

静寂と平穏。

サウナと湖水浴を繰り返し、安らぎに包まれた。

まるでフィンランドの湖畔。

ここは北海道の東側。





それから答え合わせに、Suomiへ。

まるで同じ空気。森と空、湖。

ないのはSAUNAとそれを楽しむ心。

ないのなら、つくりましょう。

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