ヘルシンキ中央駅から6番のトラムで5分ほど、ハカニエミに降りたつ。
目の前にはマーケットがあり人通りも多い。そこから徒歩で約8分ほど進む。
高層住宅を通り抜けて行くと無機質な工事現場の向こうに、「SAUNA」のネオンが見えた。
クルットゥーリとはフィランド語で「文化」の意味。
フィンランドを代表する建築家、アルヴァ・アアルトがユバスキュラの地方紙に寄稿した構想に由来している。
その内容は、
「ローマには浴場があるように、フィンランド人にはサウナがある。サウナはフィンランドの文化現象である。いまある古めかしいサウナではなく、ナショナルモニュメントとなるようなクルットゥーリサウナを建てよう」というもの。
当時それは実現されなかったが、
時を経て2013年、
トゥオマス・トイヴォネン氏(建築家)とツボイ・ネネ氏(デザイナー)の「人々が集まる場所をつくりたい」という想いににより、クルットゥーリサウナはオープンした。
外観、内装ともにシンプルな造り。
受付で説明とペフレッティ(サウナシート)を受け取る。
ペフレッティはヨキピンの伝統的なデザインのもの。渋い。
サウナは伝統的なスタイルを貫いていることが感じられる。
裸で入る。
ストーブはコティハルユサウナやラヤポルティサウナと同じような伝統的な蓄熱式かつ、男女共用タイプ。
熱源はペレット、サウナストーブを熱すると同時に、温水シャワーや床暖房として利用するエコなサウナでもある。
座面はL字型6段ほでで最上段にすのこ。
ロウリュされる。
左足に重心を乗せ右足はつま先立ち、柄の長い柄杓で姿勢正しく丁寧にロウリュするフィンランド人の姿はまるでダビデ像のようだった。
ゆっくりじわじわと熱い蒸気が迫ってくる感じ。
好きなロウリュだ。
フィンランド人に倣い、ダビデロウリュ。
水を流しとおす穴のようなものがあるのだが、遠くて暗く見えないので難しい。
バルト海でアヴァント。
足が着くので安心だ。
少し寂しい冬の景色に夜景が見えて贅沢な気分になった。
クルットゥーリサウナには、「カビネット」と呼ばれる小空間が設けられており、講義が行われたり、学びの場や、新たな交流の場として機能してる。
ここから何か新しいものが生まれると考えるとワクワクする。
サウナはリフレッシュするだけの場所ではない。
サウナは様々な物や人を繋げ、新たなものが生まれる空間でもある。
Kiitos.
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